バイロス、フランツ・フォン Bayros, Franz von 別名 Choisy le Conin 1866~1924

 オーストリア出身の画家、素描画家、蔵書票作家。侯爵。

 ウィーン・アカデミーで学び、ワルツ王ヨハン・シュトラウスの娘と結婚。前途有望な貴族画家はしかし、束の間の結婚生活ののちミュンヘンに向かい、やがてエロティック画家として知られるようになる。1911年に私家版画集『化粧台物語』がもとでミュンヘン警察に告訴され、国外退去処分を言い渡される。以降ウィーンで挿絵や蔵書票の制作を続けるものの、「エロ画家」の烙印を押されたことに憤懣やるかたない思いを抱きつつ、晩年は不遇と貧困のうちにこの世を去った。

 バイロスのエロティック画家としての独自性は、ビアズリーやロップスに代表される19世紀末芸術のデカダンスと、装飾的で官能的なロココ趣味とを融合させたことにある。

 おもなエロティック画集としては、『小さな花々の巻き貝』(1905)、『ボンボン入れ』(1907)、『蛙のすみか』(1907)、『化粧台物語』(1908)、『C・C夫人の閨房』(1912)、『アフロディーテの苑』(刊年不詳)などが挙げられる。

 

 

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